インド経済への成長の期待から、インド株に投資する投資信託が増えている。新NISA(少額投資非課税制度)を通じて投資家の資金も流入しているようだ。インド株投信や上場投資信託(ETF)に投資するメリットと注意点を専門家に聞いた。
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三菱UFJアセットマネジメントは2月、「eMAXIS(イーマクシス)インド株式インデックス」の運用を始めた。
「SENSEX」と並ぶインドの代表的な株価指数「Nifty(ニフティ)50指数」(配当込み、円換算ベース)の値動きへの連動をめざすタイプの投信で、新NISAでも人気の「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」(通称オルカン)と同じシリーズだ。
直近の月次レポートによると、純資産総額は5月末時点で170億円に上り、設定以来の値上がり幅(騰落率)は4.4%という。
インドの成長への期待の表れ
3月には、大和アセットマネジメントが新たに「インド株インデックス」を立ち上げ、アムンディ・ジャパンは「インド小型厳選株式ファンド」の販売をスタートした。アムンディ・ジャパンは、6月28日に設定する指数連動型(インデックス型)投信の新シリーズでインド株に投資する商品も用意するという。
資産運用に詳しいファイナンシャルプランナーの横山利香さんは言う。
「インドは人口が増加中で、今後10年、20年と長期的な成長が期待できます。日本企業の進出が相次いでいるのも、こうした成長への期待の表れ。人口の増加ペースはまだまだ落ち着く段階ではなく、開発や進出が進む余地は大きい」
インドの人口は約14億人を超え、 国連は2023年、同年中に中国を抜いてトップになると予測した。国民の平均年齢も約28歳と若く、成長とともに中間所得層の厚みも増すと期待されている。インドの国内総生産(GDP)は近いうちにドイツや日本を抜いて世界3位になる、との予測もある。
とはいえ、投資の際には注意も必要だ。