本連載の書籍化第5弾!『鴻上尚史のおっとどっこいほがらか人生相談』(朝日新聞出版)

【鴻上さんの答え】

 お豆さん。大変ですね。そんなにたくさんの行事があるんですね。

 びっくりしました。

 さて、僕の考えは、「お豆さんが家を仕切るようになれば、お豆さんの考えるやり方でいい」ということです。

 お姑さんは、伝統を大切に守った。それは素敵なことです。伝統は、誰かが強引に作ったものではなく、理由があって自然に生まれたものだと思います。

 昔、大晦日や正月だけではなく、七草、鏡開き、蔵開き、えびす講、節分、初午があったのは、それぞれに理由があったのでしょう。

 今のように長期・短期の正確な天気予報があるわけではなく、自然に囲まれ、時間と自然が一体になった時代の必要から生まれたものが、これらの「伝統」だったと思います。

暮らしとモノ班 for promotion
「昭和レトロ」に続いて熱視線!「平成レトロ」ってなに?「昭和レトロ」との違いは?
次のページ