だが、連立交渉の中で、維新と国民が、首班指名は「岸田文雄」でという条件を出してくれれば話は別だ。
もしかすると、今回、そういう裏の取引が行われたのではないか。
岸田首相が、わざと自民が負けるような政策を続ける代わりに、本当に負けたら、維新と連立を組む。その時の条件として岸田首相継続を提示してもらうという取引だ。
そのために、岸田氏が、官房機密費やまだ存在が許されている政策活動費を使って維新を密かにサポートする、などという「妄想」も湧き起こる。もちろん、証拠は残らない。
こんな「一見バカげた予想」について書いたのは、実は、一口に政権交代とは言っても、それは単なる野党過半数では足りず、自公国維の4党連合よりも議席を多く取らないと、本当の政治の変革はできないということを言うためである。
しかも、これは、今国会での会期末解散総選挙に限った話ではない。自民党総裁選後の解散総選挙、あるいは、来年の任期満了による総選挙でも同じことだ。
裏金疑惑で自民を追い詰めたと思っているのでは、まだまだ甘い。
その先のストーリーを考えなければならないのだ。
(実は、「その先のストーリー」についても頭の体操をしたのだが、その話はまた次の機会にしておこう。)