新入社員に仕事のやり方を教える諸沢さん(撮影/小山歩)

後ろ向きな言葉も「ダメージにはならない」

 社長になって約3週間。実際に就任してからかかるプレッシャーや苦労はなかったのだろうか。社員の生活を担うことなど責任の重さもこれまでとは比べものにならないだろう。だが、諸沢さんは「不思議とプレッシャーはない」と話す。なぜなら、自分の中に、絶対に“人の役に立ちたい”という強い思いがあるからだという。

「もともと、誰かののために汗をかいていられる人でありたい、と思っていました。小さいころから誰かのために動いている人が好きで、ボランティアをしている人や、災害の時にトラックにいっぱい荷物を詰めて支援に向かう人とかにとても憧れがありました。 そういう仕事をしている人を尊敬する気持ちがあったことで、私も人のために汗をかいて、人の笑顔の横で仕事したいと思うようになりました」

 “誰かのために汗をかくこと”に年齢は関係ない。社長でも同じだ。社長として目指すべき方向がはっきりとあるからこそ、SNSなどでの心ない書き込みにも動揺することはない。

「たまにSNSでは(社長就任は)『お飾り』などと書かれることもあります。でも、自分が社長になって、自分の顔を見て会社が注目されて、それが従業員などの笑顔につながるならそれでも良いと思っています。後ろ向きな言葉を言われても、人の笑顔につながるならあまりダメージにはなりません」

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社長は「ゴール」ではない