親のスマホを貸す場合は、どの程度スマホを利用していいのか、運用の主導権は完全に親にありますよね。子どもにスマホを持たせる場合も、この主導権だけは親が保持したまま、譲らないことが大切です。ルールを破ってばかりだと使えなくなる恐れもあるわけですから、効力も絶大です。

 反対に主導権がない状態は「使い方は子どもに任せている」とも言い換えられます。中学生ぐらいになればそれもいいんじゃないのと思うかもしれませんが、そう簡単ではありません。

 中学生になるとスマホの利用時間は長くなり、使う時間帯も夜遅くなる傾向があります。スマホを通した友だち付き合いが増えることも要因とは思いますが、スマホの家庭内ルールを破る割合が増えるのもこの年代のようです。

 小学生よりは自制が効くようになっているといっても、10代の脳はまだまだ完成しきっておらず、発達の過程にあります。スマホの使い道はどんどん広がる一方で、好奇心に抗う前頭葉は成熟していないため「制限時間を超えたけどどうしよう」とセルフジャッジするときに「もうやめよう」という天使の声が「もうちょっといいだろう」という悪魔の囁きに屈してしまうのです。

 子どもが中学生くらいになると、少し大人として扱ったり、権限や責任を持たせたりして成長してほしいと思うものです。しかし脳の仕組みでいえば、自分で計画したり判断したりする力はまだ発展途上であることも事実。子どもの意思や思いを尊重してあげる一方で、最後のブレーキは親なのだという線引きは、はっきりとしておいたほうがいいでしょう。
 

 「ながらスマホ」を今すぐやめさせるべき理由

 いつでも、どこでも使えるのがスマホの利点ですが、反面、問題になりやすいのが「ながらスマホ」です。自転車や自動車のスマホ運転や歩きスマホは非常に危険でクローズアップされがちですが、自宅での「ながらスマホ」も同じく危険です。

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