近年、「リスキリング」や「リカレント教育」など社会人の学び直しが注目を浴びている。大学のなかには社会人向けの特別入試を設け、幅広い世代に門戸を開いているところもある。「受験偏差値だけに頼らない大学評価」をコンセプトに、編集部の調査・収集データに基づき作成した『大学ランキング2025』(朝日新聞出版)では、「 社会人、帰国生徒入学ランキング」として社会人や帰国生徒が対象の特別入試で1年次に入学した人数を掲載している。今回、その一部を紹介する。
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気軽な学び直しから実用まで。社会人向けといってもさまざま
社会人入試では大学入学共通テストや学力試験を免除されるところが多い。1位の作新学院大は面接のみで、2位の高知県立大は面接と英語小論文で受験することができる。作新学院大には「シニア学生学費割引制度」があることからも、学び直し世代に間口が広く開かれていることがうかがえる。
一方で、豊田工業大(5位)は出願資格に「企業等において工業技術に関連した業務に従事しており、勤務先の所属長から推薦を受け、かつ在籍のまま入学することを認められた者」という条件があり、筆記試験でも数学・物理・英語が課される。
帰国生徒入学の1位は上智大。海外の中学校・高校への在籍条件が、連続して2学年以上(学年は問わない)または最終学年の1年間を含む、通算2年以上となっており、比較的適用が広い。なお、慶應義塾大と早稲田大は最終学年を含む連続した2学年以上、学習院大は最終学年を含む連続した2学年以上または最終学年を含む通算4年以上の在籍が条件となっている。
社会人入学ランキング
社会人対象の特別入試で1年次に入学した人数のランキングは次の通り。
1位:作新学院大/22人
2位:高知県立大/17人
3位:四国大/16人
4位:埼玉大/15人
5位:豊田工業大/13人
帰国生徒入学ランキング
帰国生徒対象の特別入試で1年次に入学した人数のランキングは次の通り。
1位:上智大/87人
2位:慶應義塾大/65人
3位:早稲田大/47人
4位:国際基督教大/46人
5位:日本大/29人
※データは2023年度
(文・大学ランキング編集部)