「シンガポールで働いていた頃にネット婚活を始めましたが、恋愛経験がなかったのでプロフィールや申し込み文をコピペして若い女性に送りつけるようなことをしていました。当然、大苦戦。一方で、シンガポールで稼いでいたので、初対面の40代女性から選挙演説並みのアピールをされたこともあります。私は長男なので子どもが欲しく、年上女性との結婚は考えられませんでした。子どもをあきらめて年上で妥協していれば、100%結婚できたと思います」

 自信があるのかないのかよくわからない発言をする和久さん。5年ほど前に沖縄にある会社に転職してからは理解ある経営者の下で落ち着いて働けている。そして、婚活手法も少し改善した。シングルマザーが多いことで知られるマッチングアプリに登録したのだ。

連れ子の選択も

「年の差を相手に受け入れてもらう代わりに、私は連れ子を受け入れようと思いました。もともと子どもとはすぐに仲良くなれるほうで、海外でも小さな女の子にはよく懐かれます。男の子には殴られたりするんですけど(笑)」

 アプリで出会った看護師の奈津子さん(仮名、34歳)は沖縄生まれの沖縄育ち。19歳で妊娠して出産したが夫の浮気で離婚。高校1年生になる娘を育ててきた。和久さんによれば奈津子さんはかなりの浪費家で、結婚したときに100万円単位の借金があった。

「私が大部分を代理返済しました。現在、妻に225万円の貸しがある状態ですが、子どもを1人産むたびに100万円チャラで合意しています」

 ドキッとするような条件だが奈津子さんは「(夜の)やる気が出てきた~」と笑い飛ばしているらしい。和久さんが障害者手帳を持っていることは結婚前に知り、失言癖も許してくれた。

「2回目のデートで何か買ってあげると話したのですが、一緒にお店に入って彼女が商品を手に取ったときに『本当に買うの?』と言ってしまったのです。交際に発展しなかった場合にお金が無駄になると思って……。フラれて当然の言動ですが、彼女は根に持たずにいてくれました」

 和久さんは「病的な倹約家」を自認するが、「釣った魚にエサをやらない」タイプではない。むしろ、昨年末に結婚して家族になってくれた奈津子さんと娘のために経済力と行動力を大いに使っている。

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