RYUHEI:BE:FIRSTっぽさを作っていく段階から、それをアウトプットする段階に入った。自分たちの本質を理解できてきたとも思えるし、自分たちがやりたいことと世間がBE:FIRSTに求めているものが噛み合ってきているありがたさも感じています。いろいろな挑戦をしてきた上で「Boom Boom Back」の頃から「BE:FIRSTならやってくれる」という信頼を得られたように思う。メンバー同士の仲が良いからこそいろいろな角度からのディスカッションができています。

MANATO:SKY-HIさんをはじめ周りの方たちと自分たちの意志をうまくシェアできるようになったのは大きい。好きこそものの上手なれという言葉がありますが、自分たちの好きをうまく表に出せるようになったからこそ、これまで積み上げてきたものがしっかり上に押し上げられるようになった。遊びのあるかっこよさはある程度の実力が必要で、その土台を作るための時間を経て、抜きの美学を宿した「Mainstream」を発表したことで「BE:FIRSTならやってくれる」という時期に入ったんだとRYUHEIの話を聞いて思いました。まだスタートしたばかりです。

――音数の少ないヒップホップという挑戦的な楽曲でありながら大ヒットした「Mainstream」に続き、「Masterplan」の振り付けもSOTAと盟友・ReiNaだ。

ダンスがもっと好きに

SOTA:BE:FIRSTはハンドマイクですが、ヘッドセットでパフォーマンスしているアーティストと比べて振りの幅が狭まるとは思いたくないという気持ちが「Mainstream」の頃から高まっています。マイクを持っていても干渉しない音を取る細かい位置とか、マニアックなこだわりを突き詰めています。僕はダンサー時代から自分がマニアックだという自負があったのですが、BE:FIRSTではもはやそれが普通になってきているし、BE:FIRSTとしてどんなダンスが良いかというイメージがメンバー全員共通している。すごくかっこいいチームに成長していると思います。難しい振りをやっているとは思うのでメンバーに申し訳ない気持ちはありますが。

LEO:BE:FIRSTは綺麗な形の七角形のレーダーチャートができているバランスの良いグループ。自分にできないことをSOTAがやってくれているのでそこに応えたい気持ちが強い。僕たちは誰かと闘っているわけではなく、自分たちの中での「こういうアーティストになりたい」という理想と闘っています。そこに勝つためにはSOTAのダンスにおけるクリエイティビティーが絶対に必要。難しい振りだとしても挑戦していく価値があります。SOTAと出会ってからダンスがもっと好きになりましたし、向上心が増しました。

SHUNTO:全員がSOTAのダンスを間近で見て吸収しています。僕は改めてダンスの奥深さに気づきました。僕のデビュー前のダンスの先生はいろいろなジャンルを組み合わせて教えてくれる方だったんですが、最近ポッピンやハウスやロッキンといったひとつのダンスのジャンルを一から突き詰めることで生まれるエグみを理解し始めたことで、初心に帰る意欲が湧いてきています。

さらなる「抜きの美学」

JUNON:「Masterplan」は「Mainstream」での抜きの美学をさらに極めたコレオグラフになっている。クオリティーも高い。底知れない二人だと思いました。踊っていく中で細かく付け足しながらレベルを上げていったので愛着もある。SOTAがいるからダンスのレベルが高いように見えるのではなく、SOTAがいることによって他のメンバーのレベルが実際に上がっています。しかも、SOTAは性格がのんびりしているところがあるので根気よく教えてくれるのがありがたい。教えるのに向いていると思う。

RYOKI:メンバーだからこそ誰よりもメンバーの良さがわかっているSOTAの振り付けは安心感があります。しかも外さない。地頭の良さを感じますし、間違いなくBE:FIRSTの強みです。

(ライター・小松香里)

AERA 2024年4月29日-5月6日合併号

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