2002年ごろの相武紗季さん(事務所提供)

本当の「相武紗季」はどういう人なのか

 しかし、仕事から距離を取り、子育てに打ち込むことで、気持ちに変化が起きたという。

「子育てを始めて家にいる機会が増えて、自分の時間や母親としての時間が長くなると、なんて言うんですかね……、刺激がなくてつまらなくなってしまったというか。それと、30代後半になったころから体の変化も感じていて、そのこともあって自分に向き合うことが増えていったんです。そのなかで、周囲の人がどう考えているかとか仕事上のではなくて、本当の『相武紗季』ってどういう人なんだろうって考えるようになりました」

 そんなときに知ったのが、「カラーコンシェルジュ」の資格だった。現在、取得に向けて勉強中だという。

「2年ぐらい前にこの資格を持っている方に、自分には何色が似合うのか見てもらったんです。そのときに、こういう色のチークとか口紅を使うと良いと聞いて。実践してみると、たとえば、すっぴんにリップを変えるだけで結構血色が良くなって、すごく衝撃を受けたんです。それから、自分はどういうメイクが似合うのかな、そもそもどういうママになりたいのかなとかって考えるようになりました。人にどう見られるかではなくて、素の自分は、何色を着てどういうメイクだと一番生き生きしてるのかなって。それまではストイックに自分を追い込んだほうがうまくいくタイプだと思ってたんですけど、最近は今の自分は何が欲しいんだろう、何が好きで何を必要としてるんだろう、と考えるようになりました」

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「清純派」というイメージ