7位 セカンド・ラブ 11票

「セカンド・ラブ」(ファン私物 撮影/中村隆太郎)

 前述のとおり、アンケート結果は同票が多くあるため、次は一気に7位となる。そして7位も同票で3曲がランクインした。

 最初の曲は、3枚目のシングル「セカンド・ラブ」(1982年11月10日リリース/作詞:来生えつこ/作曲:来生たかお)だ。

 デビュー曲「スローモーション」と同じく来生えつこ・来生たかお姉弟による作詞・作曲のバラード曲だったが、2枚目の「少女A」の“ツッパリ路線”とは一転。この曲を好きな理由のコメントに「理由はわからない」(50代・女性)とあるほど、理由はともかく、切ない恋心を歌う中森明菜に心を動かされたという声が多かった。

「思い出の曲。聞くと泣けます!」(50代・男性)「僕の切ない想い出の曲なので」(50代・男性)などのように、当時の恋愛と重ね合わせている声も多かった。

「メロディーも歌詞も大好き。何回、聴いても飽きません」(60代・女性)という楽曲は、中森明菜3枚目のシングルにして初めて、オリコン週間シングルチャートで第1位を獲得。1983年度のオリコン年間シングルチャートでは、8位を記録し、およそ77万枚を売り上げ、シングル曲では最大のヒットとなった。

7位 サザン・ウインド 11票

「サザン・ウインド」(ファン私物 撮影/中村隆太郎)

 続いては、8枚目のシングル「サザン・ウインド」(1984年4月11日リリース/作詞:来生えつこ/作曲:玉置浩二/編曲:瀬尾一三)。

 しっとりバラードの「セカンド・ラブ」とは異なり、“夏”のイメージの一曲だ。

「どの時代の明菜ちゃんも大好きだけど衣装も振り付けもみんな素敵でキラキラしてるイメージがあって好きな曲です」(50代・女性)
「メロディー、歌詞、振り付け、明菜ちゃんの可愛さ、全てに文句なしの楽曲」(50代・女性)
「歌う姿も振り付けも、もちろん歌も衣装も髪型も(ポニーテール)全てが大好きです」(50代・女性)

 たしかに、中森明菜の高い位置で結んだポニーテールはかわいかった。そして、10代からの深いコメントも。

「必ず“本気の愛”を歌っている明菜さんが、サザン・ウインドだけは“遊びの恋”を歌っていて、それが異色だから」(10代・女性)

 だからこそ、この曲が心に刻まれている人も多いのだろう。84年度のオリコン年間シングルチャートでは、10位を記録。「サザン・ウインド」から88年の「TATTOO」までオリコン週間シングルチャートでは15作連続で1位を記録していく。

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