元利さんによれば、投信をみる上ではもっと長い期間の成績を調べることも重要だという。そこで同じように、日本株に投資するアクティブ型の投信のうち、直近5年間のリターンを調べてもらった。

 その結果、3月末時点で5年以上の運用実績がある179本のうち、TOPIXの5年間のリターン(年率14.4%)を上回ったファンドは43本あった(下の表)。元利さんは言う。

「直近1年の上位に比べ、中小型株や成長株に投資するタイプが上位に入るなど、より多彩な印象です。上の表には入っていませんが、野村アセットマネジメントの『ノムラ・ジャパンオープン』やアセットマネジメントOneの『One国内株オープン(年2回決算型)』といった『主力ファンド』の位置づけの商品もTOPIXを上回っています」

 1位は明治安田アセットマネジメントの「明治安田セレクト日本株式ファンド」(愛称・初くん)で、5年間のリターンは年率で20.6%。今後成長が期待できる産業分野の中から、継続して成長が期待できる企業に投資する。3月末時点の組み入れ銘柄トップはトヨタ自動車で、MTGや東京エレクトロンなどが続いた。元利さんが言うように、モーニングスターの区分けでは「中小型ブレンド型」に分類される。ブレンド型は、割安株と成長株をバランスよく組み合わせて投資するタイプの商品だ。

 2位は野村アセットの「小型ブルーチップオープン」。5年間のリターンは同20.5%だった。その名の通り、中小型株を主な投資の対象として、中長期的な成長性やバリュエーションを考えて銘柄を選ぶという。月次レポートによると組み入れ上位銘柄には、横浜ゴムや住友不動産、東洋炭素、いすゞ自動車などが入っている(3月末時点)。

 3位は三井住友DSアセットマネジメントの「大和住銀DC国内株式ファンド」だった。主に企業価値に対して株価が割安な銘柄に投資する。5年間のリターンは同20.5%だ。3月末時点の組み入れ銘柄トップは東京UFJフィナンシャル・グループだった。

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ファンドが見つかれば株価指数を上回る