「あと一歩」の位置に
その後、門前仲町駅前の交差点に向かうと、日本維新の会から立候補した金沢結衣(ゆい)氏の陣営が街頭活動をしていた。
維新のスタッフは、
「(根本氏陣営からの)『襲撃』がひどくて。私たちの選挙カーについてきて、ワーワー言ってくる。今日もカーチェイスしました。後ろからずーっとついてくるので。あおり運転に近いくらいです」
とここでも根本氏陣営の話が出ていた。
元江崎グリコ社員という経歴の金沢氏。トレードマークの白のスーツを着て、交差点の歩道で丸いビラを通行人に手渡していた。記者も金沢氏から1枚受け取った。
記者が「これは、うちわではないですか?」と質問すると、そばにいたスタッフは「違います。円形ビラです」。金沢氏本人は「穴が開いていたらウチワ」と笑顔で答えた。確かに、円形ビラには穴は開いていなかったが、自分で穴を開けさえすればウチワに早変わりしそうな形ではある。
金沢氏はこの日、選挙カーの上に立ち、
「現在、9人の候補者の中で(情勢調査では)2位。1位は“立憲・共産党”。あと一歩のところまで追いついています。いつも自民党だったけど、じゃあ立憲民主党でいいやではダメです。よく見てください。立憲・共産党いままで何をやってきたか。それぞれの候補がどんな政策を掲げているか、しっかりと見ていただきたいんです。あなたの力が必要なんです」
と語りかけた。そして、安全保障について立憲や共産との考え方の違いを述べ、
「私、金沢結衣は自衛隊の憲法9条明記を掲げております」
と強調した。経済については、
「消費税の減税と社会保険料の減額を行って、みなさまからお金を取らない。みなさまの手元で使えるお金を増やしていく。こういった税金の抜本的な改革が必要であります。これらの改革を推し進めることができるのは、しがらみがないからです」
などと主張した。