1年でのJ1復帰となった磐田は、8試合を終えて勝点9(3勝5敗)の13位という滑り出し。開幕戦で神戸(●0-2)に力負けした後、第2節の川崎戦(○5-4)で乱戦を制して今季初白星。第3節から柏(●0-1)、G大阪(●1-2)、鹿島(●0-1)と3連敗を喫したが、その後は新潟(○2-0)、京都(○3-0)、名古屋(●0-1)と「快勝」と言える試合も作った。
最大の収穫かつサプライズは、川崎戦で1試合4得点を挙げ、現在得点ランクトップの7得点をマークしているFWジャーメイン良だ。プロ入り後の数年間は自身のポテンシャルを発揮し切れずにいたが、磐田加入2年目の昨季はJ2でチームトップタイの9得点をマーク。そして今季のJ1舞台でも自信満々のプレーぶりで相手の脅威になり続けている。4月19日に29歳となる“遅咲き”ではあるが、「デカくて速くて巧い」左利きのFWとして、日本代表でも使ってみたくなるパフォーマンスを披露している。
さらに身長190センチの大型ブラジル人FWマテウス・ペイショットが、第7節の京都戦で2得点を奪ったことは大きな朗報だ。加えて、GK川島永嗣、MF平川怜の新加入選手がレギュラーとして働いており、左SBの松原后も好パフォーマンスを継続。開幕前の不安要素の多い状況とは異なり、今季を戦い続ける「絵」が見えてきている。ここにドリブラーの古川陽介の成長とレオ・ゴメス、ブルーノ・ジョゼの新外国人の適応が加われば、さらに面白くなる。今季の新体制発表時の目標設定は「まずは勝点40」と低めだが、決して“弱くない”チームになっている。
16年ぶりのJ1舞台となっている東京Vは、開幕8試合を勝点8(1勝5分け2敗)の15位で終えた。開幕戦で横浜FM(●1-2)に終了間際の2得点で逆転負けした後、続く浦和(△1-1)、C大阪(●1-2)では土壇場でPKを献上する展開。新潟(△2-2)、京都(△2-2)は反対に終了間際の得点で追い付いた後、ようやく第6節の湘南戦(○2-1)で今季初白星を挙げた。だが、その後も柏(△1-1)、FC東京(△2-2)と勝ち切れず、特に東京ダービーでは2点を先制した上で相手が退場者を出して1人少なくなった中での痛恨ドロー。現状でJ1最多の引き分け数となっている。