藤本さんが挙げた銘柄の一つが、回転ずしチェーンを展開する「くら寿司」だ。藤本さんは言う。

「優待は『くら寿司』など同社が運営する国内の店舗で使える割引券がもらえます。100株以上の保有で2500円相当、200株以上で5千円相当、400株以上なら1万円相当といった具合に、保有株数が増えるほど多くなる。優待の額を株価で割った『優待利回り』はそれほど高いとは言えませんが、使える店は全国にあるので利用しやすい」

 同社株は4月12日に株価が年初来高値をつけるなど値上がりが続いている。優待サービスも投資家の人気の支えとなっているようだ。

 ネットを通じて理美容室向けにシャンプー台などの業務用機器やシャンプーやトリートメントといった美容品や化粧品を販売するビューティガレージは、100株以上保有すると、4千円相当の人気の取扱商品の中から希望の商品が選べる。

「今後はフィットネス向けなど、理美容室以外にも展開先を広げる方針です。株価は足元では弱含んでいますが、割安とみていいかもしれません」(藤本さん)

広告看板の需要が増加

 一方、ビーアンドピーは、100株以上保有すると1千円相当、500株以上で2千円相当のクオカードがもらえる。1年以上続けて保有するのが条件だが、24年は1年未満でも優待が受けられる。さらに3年以上保有すると、もらえるクオカードは1千円分増える。

「同社は業務用の大型インクジェットを使ってイベントの際などに必要な垂れ幕やサインディスプレーを作る事業が柱の一つ。大阪や東京、横浜、名古屋といった都心部に拠点を置き、少ない量でも仕事を引き受け、すぐに仕上げる点が強みです。経済再開でイベントなど垂れ幕や広告看板の需要が増えているのが追い風になっています」(同)

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限られた銘柄に人気が集中する恐れも