Instagram開設までに時間がかかったように、検討を重ねるが故にInstagramの投稿が遅いのでは、「意味が薄れる」と河西氏は指摘する。
「芸能人や一般のインフルエンサーのような投稿を求めているのではなく、それなりに権威を保ちつつも、いままでの情報発信とは違う観点で取り組まなければならないということです。
もしも投稿するときに、“この写真とこのコメントをあげてもいいでしょうか?”というふうに、稟議申請のような手続きとっていたら当然時間がかかってしまいます。いままでの情報発信と同じようにあがるのに時間がかかり、なんだかもったりしたものになってはInstagramの意味がない」
若い世代に届く運用を
画期的なチャレンジではあるので、温かく見守り、投稿を楽しみに待ちたいが、コメントや「#(ハッシュタグ)」など、どんなものが付くのかがひとつひとつ気になる。
その点について、河西氏はこう話す。
「広報室ができて丸一年がたちますが、その部署が情報発信においてどこまで機能しているかというところだと思います。
せっかく、Instagramという若い世代に人気のツールを使い始めるのですから、『#』なども含めて、若い世代に届くような運用が大切だと思います。そういう点は懸念というかやや心配ではあります。投稿そのものが“なんだかつまらない”ものでは見てもらえないものです」
宮内庁はまずは、天皇、皇后両陛下の活動に関する画像や動画の投稿などから始めるとし、「次の時代を担う人たちにも皇室への理解をより一層深めてほしい」としている。
次の時代を担う人に向けてというのであれば、同世代である佳子さま、愛子さま、悠仁さまから発信される日も来るのだろうか?
河西氏は「ゆくゆくはそういった投稿もあるのでは」と話す。
「若い世代を狙うのであれば、同世代の佳子さま、愛子さま、悠仁さまを含めてやるべきなのでしょうが、そこから始めるとなるといろいろ課題もあると思うので、まずは天皇皇后両陛下からということでしょう。
例えば、佳子さまがいきなりInstagramに投稿するのはハードルが高いので、今回はまずは始めてみて、反応を模索していくのではないでしょうか」