DeNAの大型新人・度会隆輝が攻守に存在感を見せ、開幕からプロ野球界に話題を提供している。だが、一方で“プロレベル”に達していない気になる部分もあるという声も聞こえる。
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本拠地での開幕シリーズ「1番ライト・度会」のスタメン発表に対しハマスタの空に大歓声が鳴り響いた。オープン戦では打率.434で首位打者となるなど、3球団が競合した“即戦力ドラ1”は勢いを保ったままシーズンを迎えた。
「即戦力ルーキーとして評価が高く、プロ入り後の期待値も凄い。キャンプ中からスイングの速さとバットコントロールの良さには目を見張るものがあった。オープン戦とはいえ打率4割超えは素晴らしく、開幕スタメンは当然の結果だった」(DeNA関係者)
オープン戦では56打席で23安打を積み上げ、2014年のロッテ・井上晴哉以来の新人首位打者となった。「オープン戦の後半は一線級の投手を打ち続けた」と三浦大輔監督からの高評価を勝ち取ってのリードオフマン抜擢だった。
「開幕3連戦で1番目立ったのは度会。想像以上の活躍でチームを牽引してくれた。不安もあっただろうが、まずは素晴らしいプロ生活のスタートを切れたと思う」(DeNA球団OB)
3月29日の広島との開幕戦では、3回の第2打席にプロ初安打を同点3ラン本塁打で記録。翌30日には第1打席で頭部に死球を受けたが、その後は本塁打を含む4安打を放った。新人が開幕から2戦連続で本塁打を放つのは43年ぶり史上3人目、セ・リーグでは初の快挙だ。続く31日は5打数無安打に終わったが、ここまでは新人離れした活躍を見せている。
「打撃は大崩れの心配はなさそうだが、守備と走塁には課題が見えた。右翼守備はそつなくこなしているが、打球への一歩目が遅いがためにファインプレーに見えたものもあった。走塁でも判断が遅れて進塁できない場面が見受けられた」(在京球団スカウト)
右翼守備では失策とはならなかったが判断が遅れスライディングで捕球をしたものがあった。走塁でもタッチアップが可能だった外野フライで進塁ができなかったりと、細かい部分でのミスも見られた。