3月8日の「国際女性デー」にあわせたトークイベントとして、5日夜、作家の鈴木涼美さんと、AERA dot.の鎌田倫子編集長の対談がライブ配信されました。テーマは「オンナの自己肯定感は何で決まる?」。AERA dot.で「涼美ネエサンの(特に役に立たない)オンナのお悩み道場」を連載する鈴木さんと一緒に、日々悩みや迷いの尽きない“オンナの生き方”のヒントを探ります。
※この記事はトークイベントの一部内容を編集・構成したものです

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鎌田:「オンナの自己肯定感」というテーマでオファーしたとき、すぐに「いいですね!」って返事を下さったんですけど(笑)、実際はどう思っていたんでしょうか?

鈴木:すごく面白いテーマだと思いました。というのは、私が若いころ、今の私と同じ40歳くらいの女性を見ていたときに、仕事ですごく成功しているけどプライベートがズタボロっていうタイプの先輩も、仕事の成功をあきらめて寿退社する先輩もいたんですよね。

 仕事と家庭、どちらも尊いものだけど、片方を選べば片方に後ろ髪を引かれるのは当然だと思います。家庭が充実しているほうが自己肯定感が高そうに見えて、一生懸命勉強してもむなしいんじゃないかと思ったり。でもかといって、若いころは家族の健康を守りたいっていう夢よりは、たとえば国際弁護士になりたいっていう夢のほうが強いから、追いかけているものと実際に自分を満たしてくれるものがちがうのかしらって思ったり。

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大谷百合絵

大谷百合絵

1995年、東京都生まれ。国際基督教大学教養学部卒業。朝日新聞水戸総局で記者のキャリアをスタートした後、「週刊朝日」や「AERA dot.」編集部へ。“雑食系”記者として、身のまわりの「なぜ?」を追いかける。AERA dot.ポッドキャストのMC担当。

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