日本女子サッカー界の“レジェンド”澤穂希
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 女子サッカー日本代表は今夏、パリ五輪に挑む。果たして池田太監督率いるチームは、どのような戦いを演じるのか。その“熱戦”を前に、過去にW杯9回出場(優勝1回、準優勝1回)、五輪6回出場(準優勝1回)のなでしこジャパンの歴代ベストイレブンを、起用法も含めて“空想しながら本気で”選んでみたい。

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 まずはゴールマウスを守るGKには、現役代表の山下杏也加(代表通算67試合出場:2015年~)を選ぶ。身長170センチの高さと俊敏性を持ち合わせ、安定感にも目を見張るものがある。他には山郷のぞみや海堀あゆみの名前も挙がるが、先日のパリ五輪アジア最終予選・北朝鮮戦でのゴールライン上のボールをかき出した“山下の1ミリ”のビッグセーブは後世まで残すべきもの。ベストイレブンの守護神に指名したい。

 そしてシステムは4-3-3を採用。リーダーシップが求められるCBの1人目は、谷紗希(代表通算149試合出場:2008年~)を間違いなく選ぶ。外国人選手にも負けない高さと速さを持ち、対人能力はピカイチ。弱冠20歳でW杯優勝メンバー、さらにPKキッカーとなって以降、現在まで守備のリーダーとして働き続け、代表通算出場数はすでに歴代3位の数字となっている。

 その相棒となる2人目のCBには、池田(磯﨑)浩美(代表通算119試合出場:1997~2008年)を選びたい。インテリジェンス溢れるプレーでDFラインを統率し、美しくボールを奪い取る姿は今でも記憶に残っている。前に強い熊谷とカバーリング能力に優れた池田の相性も良いはずだ。

 続いて、左SBは鮫島彩(代表通算114試合出場:2008~2021年)だ。スピードあふれるドリブル突破と両足での正確なロングキックが武器で、経験を積むごとに守備面も向上。W杯優勝にも貢献し、今でも現役を続ける。一方の右SBには、安藤梢(代表通算126試合出場:1999~2015年)を選びたい。元々は攻撃的な選手だが、優れたスタミナと戦術理解度で、これまでのキャリアの中でFWからDFまで様々なポジションでプレーしてきた。この歴代最強のオールラウンダーがいれば可変システムが可能。偽サイドバックとして“梢ロール”を発動して、持てる能力を全解放させたい。

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MF&FWで選出した選手は?