結婚前に夫となる林遣都(右)と豆まきをした大島優子(写真:アフロ)

人生をやり直している感覚

 母親となったことで、女優として大島はどう変わるのか。週刊誌の芸能担当記者は言う。

「出産後のインタビューでは、経験も積んでライフスタイルも変わったので以前とは違う引き出しがあると答えていました。また5 年後、10年後の理想像ついては、今は人生を最初からやり直しているような感覚で余裕はないとしつつ、『これを仕事に生かそう』と思いながら必死に生きているだろう、と前向きに語っていました。母となったことで女優としてさらに表現や役の幅が広がりそうです。また、お母さんになることで、自然と親近感や柔らかさも生まれるでしょう。同世代には吉高由里子や新垣結衣、多部未華子など主演級の女優は多いですが、今後、大島も視聴者が安心して見られる女優として重宝されると思います」

 エンターテイメントジャーナリストの中村裕一氏は、大島についてこう期待を寄せる。

「愛嬌のある豊かな表情と、その裏に秘めたタフネスさ、芯の強さが彼女の魅力だと思います。吉高由里子、榮倉奈々と共演したドラマ『東京タラレバ娘』や、小林聡美と共演したドラマ『コートダジュールN゜10』では、自然体かつ器用な彼女の演技に可能性を感じさせました。語学留学や結婚、そして出産というライフイベントを経て、彼女の演技がどのように変化していくのか注目です。くしくもAKB48時代の同志であり、よきライバルでもあった前田敦子がその存在感と表現力で映画を中心に高い評価を受けて活躍しています。かつてアイドルとして切磋琢磨(せっさたくま)した両者が俳優として今、こうして注目を集めていることに、不思議な縁というか、つながりを感じます。2人が共演する姿を近いうちにぜひ見てみたいですね」

 母になって表現の引き出しが増えた大島が、女優として新たな覚醒をしてくれそうで楽しみだ。

(丸山ひろし)

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丸山ひろし

丸山ひろし

埼玉県生まれ。大学卒業後、出版社に勤務し雑誌編集業務に従事。その後ライターに転身し、現在はウェブニュースや、エンタメ関連の記事を中心に執筆している。

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