おととし、事務所から独立し、今はフリーとして活躍する俳優の賀来賢人さん(34)。「今日から俺は!!」(日本テレビ系)など、コメディー作品のイメージが強い賀来さんだが、「コメディーは一番難しい」と語る。そのきっかけとなった出来事や、コロナ禍での人生観の変化、そして、初めての三池崇史監督作品への参加となったショートムービー「ミッドナイト」の撮影秘話などについて聞いた。
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「俳優の仕事って本当に人気商売なんです」
その裏には、長かった下積み時代の記憶がある。
「僕は、同世代に比べたら、なかなか芽が出ませんでした。どうして自分は彼らと同じフィールドに立てないのか、いい役がもらえないんだろうか、そういうことを考えた時期がすごく長かったんです」
賀来さんは、2022年9月、約16年間所属した大手芸能事務所から独立し、フリーとなった。その際、自身のインスタグラムに投稿したコメントには、以下のような一節がつづられていた。
〈自分の力でどこまで出来るのか、挑戦したい気持ちが次第に強くなっていきました〉
全編iPhoneで撮影されたショートムービー『ミッドナイト』の主演も“新たな挑戦”の一つだ。
本作は、手塚治虫氏原作の同名マンガの実写化作品。鬼才・三池崇史氏がメガホンを握った。賀来さんにとっては、初の三池組への参加となった。
「三池さんとはお仕事をしたいとずっと思ってたんですけど、なかなか機会がなくて。今回、こういう挑戦的な企画でご一緒できてうれしかったです。けど、正直もうちょっと長く、ガッツリやりたかったなっていう気持ちもあります。少年のように映像制作を楽しんでいる三池さんの姿は、すごくすてきでしたね」