実は「もう恋なんてしない」は、本当に「もう恋なんてしない」という歌だったらしい。そこに次の恋に対する希望はなく、もう恋なんてしないぜ!という歌だったんですね。
だけど、プロデユーサーの「希望」を求める声により、「もう恋なんてしない」のあとに「なんて言わないよ絶対」が入ったんですね。
それを聞いて驚く。「恋なんてしないなんて言わないよ絶対」があるから、「もう恋なんてしない」という逆説的なタイトルにしているのかなと思ったら、まさかの、最初は、そのままの希望のない曲だったんですね。
そこから槇原さんは、どんなに悲しくても腹が立っても、歌の中では最後に希望で終わるようになったと。
本当にネットを開くと、悲しいニュース、辛いニュース、そして誰かの足を引っ張るようなニュースばかりが目に付く。
とても辛い。しんどい。
その手のニュースって、結局、入り口の興味だけで終わってしまう。悲しいまま、腹が立つまま、足を引っ張ったまま終わることが多い。
今、大事なのは、そういうニュースに対しての「希望」を誰かがちゃんと伝えることなんじゃないかと思う。もう恋なんてしない・・・なんて言わないよ絶対。
鈴木おさむ
鈴木おさむ(すずき・おさむ)/放送作家。1972年生まれ。19歳で放送作家デビュー。映画・ドラマの脚本、エッセイや小説の執筆、ラジオパーソナリティー、舞台の作・演出など多岐にわたり活躍。
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鈴木おさむ(すずき・おさむ)/放送作家。1972年生まれ。19歳で放送作家デビュー。映画・ドラマの脚本、エッセイや小説の執筆、ラジオパーソナリティー、舞台の作・演出など多岐にわたり活躍。