高齢者への貸し渋りは喫緊の、避けて通れない課題である。ただ、山本さんは問題解決という側面だけではなく、ビジネス面でのメリットも強調する。

 賃貸住宅への平均入居期間は、単身者で2年9カ月、ファミリーは6年なのに対し、高齢者は13年と長い。高齢者に入居してもらった方が、安定的に家賃収入を得られる可能性がある。

「少子化が進み、若い借り手がどんどん減っていく状況にありますから、これからの賃貸経営は高齢者を抜きにしては語れません。リスクは確かにあります。ですが、リスクの軽減策や解決策をしっかり大家さんや不動産会社にお示ししたうえで、ちゃんと利益も出せますよ、ということをていねいに伝えていきたいと思っています」

(AERA dot.編集部・國府田英之)

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