児童が登下校する時間の
「スクールゾーン」に要注意

 3位にランクされているのが、通行禁止違反です。具体例としては、「車両通行禁止区間の走行」「一方通行の逆走」「右左折禁止の違反」などが挙げられます。児童が登下校する時間帯のみ通行禁止となっている「スクールゾーン」を、そうとは知らずに走行してしまうケースも通行禁止違反になります。

 こうした違反を避ける方法は、きちんと標識を見ることです。標識ではなく「ほかのクルマ」に意識が向き付いて行った結果、通行禁止違反になる例もあるため、気を付けるべきです。よくあるパターンは、前方のバスが右折したので自分も右折したら、「路線バスを除く」という条件付きで「右折禁止の補助標識」があったというものです。

 標識が分かりづらいケースもありますが、違反は違反です。検挙を避けるには、注意して標識を確認するしかありません。普段使い慣れている道でも、先述したスクールゾーンや買い物ゾーンのように、時間帯によって通行が禁止されている場合があります。こうした道の多くは朝や夕方に通行禁止となっているので留意しましょう。

 クルマをコインパーキングに駐車した後、用事を済ませて戻ってきたら、その前の道がスクールゾーンの時間になって通れなくなることもあります。路地にあるコインパーキングを利用するときは交通ルールの確認を徹底してください。こっそり発進しようとするクルマを、警察官は見ています。

 学校の近くや住宅地を訪れるときなどは、「Googleストリートビュー」などで事前に道路標識をチェックするという方法がおすすめです。

「目的地に早く到着したい」と
焦る気持ちが違反を生む

 ランキングの4位は、信号無視です。言わずもがなですが、明らかな赤信号を無視した場合などは取り締まり対象となります。こちらも対処法としては、信号を守るしかありません。

 一つ付け加えるならば、多くの人が勘違いしているのですが、黄色信号は原則「止まれ」の合図です。「注意しながら進め」ではありません。すでに交差点内に進入している途中で黄色信号となった場合などを除けば、車両は停止位置を越えて進行できません。無用な事故や交通違反を防ぐには、このことも知っておくべきだといえます。

 ちなみに、ランキング5位は「携帯電話使用等(25万2456件)」でした。運転の技術や状況判断ではなくモラルの問題ですので、今回は深掘りせずにおきます。

 今回取り上げた上位4項目を俯瞰(ふかん)していくと、ある共通点が見えてきます。それは、どの違反の根底にも「目的地に早く到着したい」という気持ちがあるということです。しかし、取り締まりを受け、本人確認や罰金などに時間を取られると、結局のところ到着は遅くなります。

 取り締まりを受けないための第一歩は、時間に余裕を持って行動することです。「移動時間プラス30%」は時間がかかると考え、早めに出発し、法規を守って丁寧に走行しましょう。

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