スピード違反の検挙で
要注意の場面とは?
さて、ランキング2位は最高速度違反。つまりスピード違反です。筆者なりの考察ですが、冒頭で述べた「一時停止の違反件数がスピード違反を上回る」という現象が起きた要因は、スピードの計測に意外と手間がかかるからではないでしょうか。
一時停止の取り締まりは、警察官一人が目視で行えば済みます。ですが、「オービス」「Hシステム」といった速度違反の自動検知システムを使えない環境下では、スピード違反の検挙はなかなか大変。レーダーで速度を計測したり、パトカーや白バイで違反車を追尾したり、猛スピードで走っている違反車両を止めて取り締まったり――と負担がかかります。
警察官の世界でも人手不足が深刻化していることもあり、一人でできる一時停止の取り締まりは、スピード違反の検挙よりも「費用対効果が高い」と考えられます。
やや話が脱線しましたが、スピード違反で取り締まられないようにするには、どうすればいいのでしょうか。
これも、答えは一つ。制限速度を守ることです。
とはいえ、今の日本では一般的に、流れに乗って走っているクルマはなかなか取り締まりの対象になりません。現実問題として、制限速度を超えたクルマが走っている道路はたくさんあります。
もちろん法規は順守すべきなのですが、流れを乱すような低速で走ると「あおり運転」の被害に遭う場合もあり、かえって危険なのが実際のところです。
取り締まりに注意する必要があるのは、周りにクルマがいないときにスピードを上げて走っているケースです。単独走行ならば、制限速度を守っても交通の流れを乱すことはありません。だからこそ、警察官にも見逃してもらえません。一人で気分よく飛ばしているときこそ要注意です。
ただし、「取り締まりが行われているか否か」「違反がバレないか否か」を気にするのではなく、法規を守って事故を起こさないことを第一に考えるのが、ドライバーとしてのあるべき姿だといえます。
取り締まりうんぬんではなく、幹線道路ではない場所ほど速度超過に気を付けましょう。片側一車線の道路や、信号のない住宅街での速度超過も非常に危険ですので、なおさら制限速度を守るべきです。