母猫のコンちゃんは荒川土手で保護した猫で、今でも気まま。運がいいと会える。保護時にすでに妊娠していて生まれた猫の一匹がペタ郎だ。生粋の屋内育ちだが、散歩が大好きなたくましい猫に成長した。

 散歩はいつもペタ郎しだい。すぐに戻るときもあれば、30分ほどかけるときもある。

 ペタ郎はたくましい両脚でずんずん進む。心地よい場所を知っていて、なじみの家のウッドデッキで休憩するのも日課だ。 

この雄姿。ペタ郎は堂々とずんずん進みます(撮影/今村拓馬)

 11時に開店すると、続々とお客がやってくる。最近、看板に会いにくる人も増えた。ペタ郎は店内を接客がてら巡回し、散歩が足りないときは容赦なく追加の散歩をねだる。

お散歩コースも時間もペタ郎しだい。大谷さんはペタ郎について行きます(撮影/今村拓馬)

 調理に忙しい大谷さんの頼みの綱が常連さんだ。ペタ郎も大きな信頼を寄せている。

「常連さんに、ペタ郎の散歩をお願いすることもあります」

 この日もペタ郎は常連さんのテーブルに陣取り、心地よさそうになでられていた。

ぼくを撫でる人はぼくが選ぶのだ。常連さんに撫でられるペタ郎くん(撮影/今村拓馬)

 お客は料理に舌鼓を打ちつつ、その様子にほっこり。

 コンちゃんは荷物置き場の奥でぐっすり眠っていた。

お客さんの間を巡回するペタ郎(撮影/今村拓馬)

 人と猫のおもてなしはコンビネーションが絶妙なのだ。

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