巻頭特集スゴい猫

 かわいくってミステリアス。ほど頼もしい「人類の友」はいないかもしれません。人とはちょっと違ったやり方で、新しい道を切り開いてくれる――。耳としっぽを持った、ニャンともスゴい猫たちの物語を、「NyAERA2024」ではえりすぐってお届けしています。

【激写】そば屋のショーケースにみっちり詰まっていた福々しい猫たち

 備中松山城の猫城主さんじゅーろー、木山神社のまねき猫テン、シェアオフィス網島サンクの管理にゃん大ちゃん、のぐち道場のみゅーと&ぎる&らぐ、そば処大むらのペタ郎&コンちゃん、徳島応援隊のこよみ&タケル、引退場牧場のメト……みなスゴいのですが、無類のおかわり上手といえば、そば処大むらのペタ郎くんでしょう。彼の一日は、こんなふうに始まります。

やややっ!そば屋のショーケースに、猫!(撮影/今村拓馬)

 朝9時、蕎麦屋の店頭のショーケースに猫がみっちり詰まって、日なたぼっこしている。そのさまが福々しくて、通りすがりの人々が足を止め、写真を撮っていた。

 埼玉県さいたま市のそば処大むらには看板猫がいる。店に入るなり出迎えてくれたのが、大柄な白茶のペタ郎(8歳、オス)。社交的で、しっぽはピンと立っている。「はじめまして」と声をかけると、「にゃあ!」と鳴いた。

 ペタ郎の母である白三毛のコンちゃん(10歳、メス)はのんびり、ショーケースで日なたぼっこを継続中だ。

 ペタ郎は厨房を振り返り、呼びかけた。仕込み中の店主の大谷招弘さんが答える。

大谷さんをじっと目で追い、おねだりをするペタ郎。雄弁です(撮影/今村拓馬)

「はいはーい、ペタちゃん、もう少し待っててね! 」

大谷さんがやって来ると、足元にまとわりついた。大谷さんが言う。

「散歩をねだっているんです」

 ペタ郎が待ちわびているのは、日課のお散歩だ。

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いよいよ開店! それでも散歩に行きたい時は…