アイドル・俳優 深澤辰哉(c)カンテレ
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 2クール連続で連ドラ出演中。春には新舞台も立ち上げる。多忙を極めるが「お仕事がない時期も経験しているので今がすごくありがたい」と感じている。AERA 2024年2月12日号より。

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「お願いしま~す!」。明るい声で深澤が入ってくると、不思議なほど場の空気が軽やかに変わった。

「めっちゃかっこよくしてもらいました」。この日のスタイリングを無邪気に喜び、表紙フォトグラファーの蜷川実花に「(輪郭の)ラインがきれい」と褒められると「そこだけは自信があります!」と食い気味に返答して笑いを起こす。

 誰に対しても自然体。壁を作らない、常に「素」がモットー。そんな特性を生かし、デビュー以降バラエティー番組で活躍してきたが、昨年から新たな魅力を開花させている。現在放送中の「春になったら」で、2クール続けて連ドラ出演中だ。

「ちょっと前の自分からは想像できなかった。自分が一番、驚いています」

AERA 2024年2月12日号

 同じくSnow Manのメンバーで、バラエティーで爪痕を残してきた佐久間大介、向井康二とともに、自虐的に名乗ってきた「バラエティー担当ドラマ班」というユニットがあるが、向井はドラマ「リビングの松永さん」に出演中、佐久間は映画「マッチング」が23日に公開予定と、「リアルドラマ班」になってきている。

「あくまで『バラエティー担当ドラマ班』なんで、『おい、俺たちは映像のお芝居しちゃいけないんだよ。趣旨がブレブレだろう!』って、ファンクラブ向けの動画で監督(目黒蓮)と冗談交じりに言い合ったりしてます(笑)。でも『ドラマ班が』というより、今期はグループから5人もドラマに出させていただいている。出会いも含め、自分たちの経験が増えることが率直に嬉しいです」

 俳優としても、大きな評価を得ていきたいか尋ねると、意外にも首を振った。

「参加させていただいた作品がより多くの人に届くといいなぁ、って。俺はそのお手伝いができればそれでいいんです」

 この謙虚さがまた、人の心を掴むのだ。

(ライター・大道絵里子)

AERA 2024年2月12日号