今季から米ツアーに本格参戦している稲見萌寧
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 2024年の米女子ツアーは、現地時間1月18日からのヒルトン・グランドバケーションズ トーナメント・オブ・チャンピオンズで開幕した。公式大会は35試合が予定され(すでに2試合が終了)、賞金総額は日本円にして史上最高を更新する約175億円と破格。最終戦のCMEグループ ツアー選手権は賞金総額は約10億4000万円から来季は約16億3000万円と大幅アップが決まっており、シーズンを通じてビッグスケールで開催されている。

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 そんな今季の米女子ツアーには、日本勢が過去最多となる9名が参戦。常駐組の古江彩佳、畑岡奈紗、笹生優花、西村優菜、勝みなみ、渋野日向子に加え、TOTOジャパンクラシック優勝で出場権を手にした稲見萌寧、最終予選会を突破した西郷真央と吉田優利が加わり、女子ゴルフ世界最高峰の舞台で頂点を目指そうとしている。

 開幕戦では、古江が通算8アンダーで4位タイ、稲見が19位タイ、畑岡が22位タイに入ると、第2戦のLPGAドライブオン選手権では、古江が通算7アンダーで2戦連続4位タイ、稲見が単独8位、そして畑岡が9位タイと3人がトップ10入り。序盤から日本勢の存在をアピールしてくれた。

 古江は、昨季のCMEグローブ ポイントランキングで10位、畑岡は同12位と未勝利ながら安定した活躍で上位に食い込んだが、今年も上々な滑り出し。彼女たちだけでなく、笹生など他にも日本勢はメジャータイトル獲得を狙えるメンバーが揃っているだけに、日本のゴルフファンとしてはこれまで以上に楽しみなシーズンとなりそうだ。

 特に2試合連続4位タイの古江は、日本勢におけるメジャー制覇候補の筆頭だろう。昨年は単独2位が1回、3位が2回(タイを含む)など優勝争いを何度か展開したが、特筆すべきはショットの安定性で、フェアウェイキープ率は84.76%で2位を記録した。

 飛距離はツアーでも飛ばない部類に入るが、曲がらないドライバーショットでスコアメイクしアンダーパーのラウンドもツアー4位となる56回。今年もこうした数値に衰えは見られず、ビッグタイトル奪取のチャンスは十分と言えるだろう。

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畑岡奈紗、ルーキー稲見萌寧にも大きな可能性