他方でれいわは17日に能登半島地震復興に関する「れいわビジョン」をまとめたが、全国のフェリーやキャンピングカーを借り上げ避難所にするという非現実的な提案に非難が集まっている。これでは党首の被災地入りも逆効果だ。

 今の野党第1党は立民で、次回総選挙でも左派連合に期待する声がある。しかし左派に勢いがあるのはSNSの一部においてだけだ。左派支持者の声は大きい。それは政権批判の局面では有効かもしれない。けれども政権を獲得するためには、穏当で常識的な生活者の支持を集める必要がある。立民はその現実を冷静に見つめるべきだ。

 政治は腐敗しきっている。打破するには政権交代の緊張感しかない。SNSの支持を背景に威勢のいい極論ばかり言う野党を集めても、緊張感は戻ってこない。

AERA 2024年2月5日号

[AERA最新号はこちら]