ジャマイカでのメーガンさんの行動

 メーガンさんの動向にも注目が集まった。

 当初は授賞式に出席する予定だったのに、なぜか急にキャンセル。彼女は華やかな舞台が決して嫌いではなかったはずだ。

 理由に挙げたのは、子どもの具合が悪いことだった。しかし実のところは、授賞式を「Low Rent(安っぽい、質が悪い)」と見なしたからだといわれている。

ヘンリー王子(左)とメーガンさん(写真/アフロ)

 その4日後、王子夫妻はジャマイカにいた。ジャマイカ出身のレゲエ界のカリスマ、ボブ・マ―リ―の伝記映画のプレミアにサプライズ登場。ジャマイカのホルネス首相らとレッドカ―ペットで写真撮影に笑顔で応じている。しかし、首相は君主制廃止を計画、英連邦から離脱して共和制に移行するつもりだ。住民投票を行い最終決定に持ち込みたい。イギリスでは「首相を支持するような王子夫妻の行動は、あまりに無神経」などと怒りの声が上がる。

 メーガンさんには、女優復帰としてドラマ「SUITS/スーツ」のスピンオフ番組出演の話しが持ち上がっている。脚本には、エリカというキャラクターが登場。エリカはほかの誰よりも優秀な女性弁護士で、30代のアフリカ系アメリカ人。彼女はメーガンさんを念頭に置いているのか。ただ彼女は主人公であることを出演条件にし、法外な出演料を要求したためひんしゅくを買っている。

出版社から「読ませてほしい」

 また、回顧録の出版活動も続ける。ただ出版社から「初めの3章を読ませてほしい」と注文され、メーガンさんはそれを侮辱と感じている。

 さらに、英王室との距離を縮めることにも手を抜かない。称号はく奪を何としても阻止したいのだ。

 王室は現在、人手不足。アンドル―王子と離婚したセーラ妃(64)が、昨年のクリスマスでは王族と礼拝に参加した。これにインスピレーションを受けたメーガンさんは、カミラ王妃(76)やキャサリン皇太子妃と対立した場合、セーラ妃に味方になってほしい。セーラ妃の次女ユージェニー王女(33)とは友だちだ。メーガンさんによると、王女は「母は必ずあなたの力になってくれるわ」と確約したそうだ。

 スピンオフでの女優復帰、回顧録出版、王室復帰まで、あらゆる可能性を見逃さない。少しでもチャンスと見れば手放さず、同時進行させる。メーガンさんは今年も全力投球だ。

(ジャーナリスト・多賀幹子)

AERAオンライン限定記事

[AERA最新号はこちら]