今回、主要5派閥の中で立件されなかった麻生派、茂木派は派閥解消に批判的だ。ただ、田村氏はこう話す。

「麻生氏、茂木氏が権勢を誇れたのは、派閥の長として牛耳っているから。岸田首相には怒り心頭でしょうが、こういう流れになった以上、仕方がないので派閥解散となるでしょう。そうしないと守旧派と見られ、とても選挙が戦えない状況になる。麻生氏や二階氏は年齢からも派閥の長でなくなれば影響力に陰りが出るので、政界引退という方向になるのではないかと思う」

 岸田首相の放った矢は、自民党の派閥政治の「終焉」に突き進むのだろうか。

(AERA dot.編集部・今西憲之)

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今西憲之

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大阪府生まれのジャーナリスト。大阪を拠点に週刊誌や月刊誌の取材を手がける。「週刊朝日」記者歴は30年以上。政治、社会などを中心にジャンルを問わず広くニュースを発信する。

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