自民党派閥のパーティー収入不記載事件を受け、岸田文雄首相(自民党総裁)が党内に立ち上げた「政治刷新本部」。総勢38人のメンバーうち、最大派閥「清和政策研究会」(安倍派)の議員は10人いるが、1月13日、朝日新聞は「10人のうち9人がパーティー収支の一部を裏金にしていた疑いがある」と報じた。その9人の中に、「エッフエル姉さん」こと松川るい参院議員(52)も名を連ねている。フランス研修でも猛批判され、裏金疑惑も出ている松川氏がなぜ政治刷新本部のメンバーに選出されたのか。松川氏を知る安倍派関係者らに背景を聞いた。
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松川氏は昨年7月、自民党女性局の議員ら38人でフランス研修に行った際に、パリのエッフェル塔をまねたポーズをした写真をSNSにアップするなどして厳しく批判された。以降、松川氏は「エッフェル姉さん」という不名誉な呼び名をつけられ、2023年の「流行語大賞」にもノミネートされるほどだった。
松川氏は安倍晋三元首相を尊敬する政治家と公言しており、党内では安倍派でも忠誠心が高い女性議員とみられていた。
安倍派の裏金疑惑が発覚した当初、松川氏は報道陣の取材に対し「やましいことは全くありません」などと答えていたが、前述の通り、政治刷新本部に入っている安倍派10人のうち、裏金疑惑のある9人に名を連ねていたのだ。