自民党の「政治刷新本部」の会合

■安倍派10人のうち6人が女性

 さらに昨年、丸川氏は参院議員を辞職し、次の選挙で衆議院に「鞍替え」する予定だと報じられた。そのことも松川氏を“刺激”しているという。

「実は、松川さんも鞍替えして衆院選に出たいんですよ。大阪か東京の小選挙区からの出馬を望んでいるようです。だけど、松川さんは22年7月の参院選で当選したばかりなので、『まだ1年半しかたっていない』と党側から突っぱねられて、実現しそうにないんです」(自民党関係者)

 ストレスがたまっているのか、松川氏はこんな姿も目撃されている。

「ここ1年の話ですが、松川さんがかなり深くまで飲んでいるところを目にすることがありました。背景には、出世への焦りや鞍替えの問題があったのかもしれません」(前出の自民党関係者)

 とはいえ、裏金疑惑を持たれながら、自民党の政治刷新本部のメンバーに入ったことは説明がつかない。前出の安倍派関係者は背景をこう話す。

「安倍派10人のうち6人が女性ですよね。政界も企業も『困った時の女性頼み』という姿勢は変わらず、そういう意味では、象徴的な女性議員が刷新本部に必要だったというわけです。あくまで自民党内部での話ですが、松川さんは今後、出世の見込みはあると思います。だから刷新本部にも入ったんでしょう」

 昭和の時代から「永田町の常識は世間の非常識」と言われてきたが、2024年になってもそれは変わらないようだ。

(AERA dot.編集部・上田耕司)

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上田耕司

上田耕司

福井県出身。大学を卒業後、ファッション業界で記者デビュー。20代後半から大手出版社の雑誌に転身。学年誌から週刊誌、飲食・旅行に至るまで幅広い分野の編集部を経験。その後、いくつかの出版社勤務を経て、現職。

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