先ほどの表に挙げた銘柄のうち、配当利回りが比較的高いのが、三菱HCキャピタルやリコーリース、KDDIなどだ。三菱HCキャピタルとリコーリースの配当利回りは1月11日時点で3%を上回る。KDDIも直前の株価上昇で3%は下回ったものの、3%に近い水準を維持している。窪田さんは言う。
「投資にあたっては、今の株価の水準がどのあたりなのかをしっかり確認しましょう。判断材料の一つが『25日移動平均線』です。現在の株価がこの1カ月の値動きを示す25日線よりも5%以上上回っているなら『買われ過ぎ』の水準にあるとみることができます」
株価が急に上がったタイミングで買ってしまうと、その後に値下がりするリスクはそのぶん大きくなる。
取引のタイミングを考える上で注意したいのは「配当取り」と呼ばれる取引だ。こうした取引は決算期末の権利付き最終売買日に向けて活発になる。日本企業は3月期決算企業が多い。そのためこれから3月後半にかけて株価も上がりやすくなる。
「株価は『権利落ち日』の直前まで上がりやすい一方で、その翌日以降は下がる傾向があります。株式の購入単価を下げたいのであれば、株価が落ち着いたタイミングを狙うとよいでしょう。理論的には、権利落ち日の前後で、配当の分だけ株価は値下がりすると考えられています」(窪田さん)
日経平均株価は1月11日にバブル後最高値を33年ぶりに更新するなど、いまは相場全体も上昇している。焦って「高値づかみ」となることは避けたい。