1月11日時点

 東証の要請を受けて自社株買いや配当を増やす企業は相次ぎ、2023年の上場企業全体の自社株買いの額は過去最高を更新したとみられている。

 とはいえ、配当も一定ではない。その時々の業績や企業の方針によって左右される。

 銘柄選びの際の目安の一つになるのが、連続増配が期待される銘柄だ。投資家にとって、配当収入が継続的にもらえるかが重要だ。長期にわたって配当を増やす傾向のある企業は業績が比較的安定していたり、一時的に業績が悪くなっても配当が出せるようにしっかりと利益を蓄えていたりするとみることもできる。

 そこで松井証券シニアマーケットアナリストの窪田朋一郎さんに、連続増配期間が長い銘柄を挙げてもらった(上の表)。

 33年増配を続ける花王をはじめ、25年のSPK、24年の三菱HCキャピタル、23年のユー・エス・エスや小林製薬、リコーリースなどが続く。表に挙げた以外にも、パン・パシフィック・インターナショナルホールディングス(増配期間20年)やロート製薬(同19年)、ニトリホールディングス(同19年)といった銘柄も連続増配銘柄として知られている。

 窪田さんは言う。

「長く増配を続けてきた企業は今後も継続する可能性は高いと期待できます。ただし、みんな考えることは一緒で、株価がすでに値上がりしているものも少なくありません。連続増配企業の中でも配当利回りには差があります」

 配当利回りは1年間で受け取れる配当を株価で割った指標だ。配当が増えればその値は大きくなるし、株価が値下がりした時にも上がる。反対に、株価が値上がりすれば配当利回りは下がる。

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