「とりあえず、今年も終わったねぇ! 相変わらずよく分からなかったけど、めでたしめでたしってことで!」。そんな表情のまま手を振り続けていた有吉さんのニタニタしたお顔は、まさに2023年を締めくくる儀式としては、最適だったのではないでしょうか。
 

 そして年が明けて、地震の揺れで目が覚めた私とマツコ・デラックスは、再びそこから電話を繋ぎ、各局のテレビ報道・ラジオ報道・気象庁の会見などを観ながら、「元日こそ日本の最大の弱点だ」「だからといって、元日の慣習や社会システムを厳しくしろと言ったら、日本人の拠り所はいよいよなくなってしまう」なんて話をしました。

 そうこうしていると、今度は個人的に予期せぬ出来事が体に起こり、なんと正月早々、病院の御厄介になるはめに。命に関わることではないものの、どこかまだモヤモヤした状態で、騙し騙し暮らしているといった感じです。

 避けて通れないのは自然の摂理。新たな価値観や様式に戸惑うのは世の常。そして体の不具合は、これまた生きている故の産物。40代最後の一年、なかなか手強そうです。

 皆さんもできるだけ心安く、健やかに、そして不平よりもユーモアを、自分よりも他者を大切に、そんな一年になることをお祈りしています。

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ミッツ・マングローブ

ミッツ・マングローブ

ミッツ・マングローブ/1975年、横浜市生まれ。慶應義塾大学卒業後、英国留学を経て2000年にドラァグクイーンとしてデビュー。現在「スポーツ酒場~語り亭~」「5時に夢中!」などのテレビ番組に出演中。音楽ユニット「星屑スキャット」としても活動する

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