大谷はエンゼルスと契約金231万5000ドル(約3億4000万円)でマイナー契約。メジャー昇格後の年俸は最低保証額の54万5000ドル(約8000万円)だったとされるが、のちの活躍で世界一の高額選手となった。日本ハムも「大谷を育てた球団」ということで、国内のみならず全米中に名前を知られるようになった。球団、親会社の両方にとって莫大な広告効果があったはずだ。
「(佐々木の)今後に関しては不透明だが、今を常に大事にしたいという思いを持っている選手。自分次第でお金は後からついてくるという考えのはず」(スポーツマネージメント関係者)
佐々木以外にも日本人投手で注目されている選手は多いが、NPBでプレーする助っ人では2022年のセーブ王・マルティネスの評価が高いという。
「160キロ近い速球に加え、140キロ台をマークする数種類の変化球を駆使する。クローザーとして複数球団による獲得合戦になる可能性がある」(MLBアジア地区担当スカウト)
キューバ出身のマルティネスは現状政治的な問題もあり直接的にメジャーに移籍できないが、かつての同僚ジャリエル・ロドリゲス投手は亡命という形で米国でのプレーを模索している。今後、キューバ出身の選手の扱いについては不透明な部分も多いが、ロドリゲスの契約はマルティネスの査定の参考になるという。
「ロドリゲスは26歳と若く、総額7000万ドル(約104億円)とまで言われる獲得競争になっている。(政治的な問題がクリアでき)仮に移籍が実現した場合は、年齢も近いマルティネスもかなりの好条件が提示されるでしょう」(スポーツマネージメント関係者)
マルティネスは現在NPB最高のクローザーという地位を築いている。昨シーズンは48試合の登板で32セーブ、防御率0.39とほとんど打たれる気配のない投手に成長した。日本時代に最優秀中継ぎ投手となったロドリゲスの成績を上回っており、メジャー移籍が実現すればかなりの契約が提示されるのは間違いないだろう。