結婚直後に夫の二股が発覚

 15歳でAKB48の研究生になり、芸歴はすでに10年以上。AKB48出身としては、もっとも成功した女優の一人だろう。だが、すべてが順風満帆だったわけではない。女優として波に乗っていた2019年5月、突如入籍と妊娠を発表し世間を驚かせた。この“電撃デキ婚”に、当時SNS上では「プロ意識の低さに幻滅した」など、厳しい意見も寄せられた。また、直後に夫が結婚前に二股状態にあったことを「週刊文春」が報道。その後、川栄は告発した女性への批判とも捉えられるツイートをし、ファンから「余計な一言言っちゃったな」と、残念がるコメントもあった。

「川栄の場合、入籍&妊娠で結果、好感度が下がってしまいましたが、出産で1年ほど露出を減らしたことで、世間のイメージがリセットされたような気がします。たとえば、同じくデキ婚した黒木メイサも同様にイメージダウンとなりましたが、黒木はクールでミステリアスな雰囲気で売っていただけに、デキ婚との“ギャップ”が大きかった。それに対して、川栄は“プロ意識がない”という点をたたかれただけなので、ダメージが少なかった印象です。その上、川栄の場合は出産をへたことで、うまくマイナスイメージが払拭(ふっしょく)され、素直な目で彼女の演技を見ることができる人が多くなったように思います」(前出の記者)

 ドラマウオッチャーの中村裕一氏は、彼女の演技についてこう分析する。

「『カムカム~』における彼女の演技は、表情やしぐさが非常にナチュラル。いつの間にかストーリーに引き込まれ、思わず応援したくなる、ひなたというキャラクターをとても生き生きと演じています。他の作品でもそうですが、スムーズに役になじみ、スタンドプレーをして悪い方向に個性を主張しないので、作品全体の雰囲気を損ないません。それだけでも立派ですが、本作ではヒロインとして必要な凛々しさ、力強さを感じさせる演技もしっかり見せてくれており、そのバランス感覚が絶妙です。間違いなく彼女の代表作になるでしょうし、もっと主演作を見たいと思う人も増えていくと思います」

 今後、幅広い年齢を演じられる実力派という評価が高まってきそうだ。(丸山ひろし)

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丸山ひろし

丸山ひろし

埼玉県生まれ。大学卒業後、出版社に勤務し雑誌編集業務に従事。その後ライターに転身し、現在はウェブニュースや、エンタメ関連の記事を中心に執筆している。

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