「娘のおむつが心配で」と語る相手

 担当者によれば、これまで起きた地震や大雨での災害では、被災地では①修理などをめぐって工事や建築に関する詐欺、②損害保険金などのサポート業者による保険に関する詐欺などが多発してきた。また被災地ではない場所でも、家に押しかけて募金を募ったり、怪しげな団体が電話などで募金を求めたりするなどの義援金詐欺が起きてきた。

 ITジャーナリストで成蹊大学客員教授の高橋暁子氏は「今回はこれまでと比べて、インターネット上でのデマや詐欺が非常に多く見受けられます」と警鐘を鳴らす。

 2011年の東日本大震災のときなどと比べてスマホの普及率が上がっていることが背景にあるという。

「被災者と偽って募金を求めたり、なかには被災していないにもかかわらず目立ちたいがため、『生き埋めになった。助けて』と住所を載せて投稿するケースもある。アカウントをよく確かめることが必要です。たとえば作ったばかりのアカウントで他の投稿がなかったり、前の投稿と矛盾がある投稿をしていたりすれば、デマや詐欺の可能性が高いと考えられます」

(AERA dot.編集部・板垣聡旨)

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