後から、こたつの足が3本だけ残っていたことがわかった。男性が手足を少しだけ動かせたのは、その隙間に体が入りこんでいたからだった。なくなっていた足の部分は妻の骨盤が支えるような状態だったが、男性も妻も体勢を変えられる隙間もなかったという。
男性は軽症だったが、現在妻は骨盤骨折で入院している。夫婦離れ離れにならないよう、男性も病室で一緒に過ごせているという。
救助要請をした男性のXには、大勢の人からリプライが届いていた。
「電波が不安定なので、正直リプライはあまり見れていませんでした。でも、最後のほうに少しだけ見ることができて、SOSが届いたから頑張ろうと励まし合いました」
現在、男性のいる地域には食料が少しずつ届き始めているという。
「(自分たちは)スマホ一つと命だけが助かりました。帰る場所がない人が大勢いるので、今後仮設住宅も必要になってくると思います。(地震が起きたときは)過信せずすぐに外に出てほしいです」
(編集部・福井しほ)
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