天皇陛下は大学トークを
「同じ大学出身者と知られて話が弾み、大学トークに花を咲かせたそうです。その内容は他のメディアは聞き出せていないものだったので、まさに番組のスクープにもなりました。
他のメディアで取材されていないものを探していくというのは、欠かせないことだと思っています。天皇陛下をはじめ、皇室の方々と直接お話をした方から聞くご様子は、お人柄がすごく伝わってきますよね」
天皇陛下をはじめ皇室の方々の人柄が伝わるように、「声を拾う」地道な努力をしていることも、つげさんは明かしてくれた。
「皇室番組は、限られた映像素材をどう工夫して番組を制作するかが大切になってきます。
例えば、今年の夏、天皇ご一家が那須にご静養に行かれました。JR那須塩原駅でお出迎えの人々と交流されるのは恒例となっています。今回も駅前では、両陛下のお出ましを今か今かと大勢の人たちが待ち受けていました。そこへ現れた天皇ご一家がすぐに皆さんのところに歩み寄って、気さくに声をかけられ、温かな交流が始まったのです。
こうした取材の際に音声を録音するのが、カメラに内蔵しているマイクのみの場合があります。しかし、そのマイクで天皇ご一家の肉声をクリアな音声で拾うことは難しいのです」