明治神宮の大鳥居は高さ約12メートル、幅約17メートルで、木造の明神鳥居としては日本最大規模。創建の年に造立された
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 社寺巡りと言えば京都。日本人はもちろん、日本にやってくる世界中の人が、そう思っているだろう。でも実は、東京にも訪れるべき社寺はたくさんある。

【写真】日枝神社に鎮座する「まさる」様はこちら

 最も有名なスター級の社寺は「東京十社」だ。明治天皇が東京鎮護と万民安寧のために自ら選定を行ったとされ、江戸城(現在の皇居)を囲むように建つ。江戸の表鬼門の守り神とされる「神田神社」(千代田区)、江戸城の鎮守神・将軍家の産土神とされる「日枝神社」(千代田区)、将軍家の庇護を受けた江戸最大の八幡宮「富岡八幡宮」(江東区)などがそれだ。

 もう一つ「東京五社」と呼ばれる社寺もある。「東京十社」は、古くは平安時代創建の古社などを含むが、「東京五社」はいずれも20世紀に入ってから選定された社寺で、初詣参拝者日本一の「明治神宮」や都内最強の恋愛パワースポットとされる「東京大神宮」など、バラエティーに富む。

 多くが都心にあり、府中市にある「大國魂神社」を攻略すれば、1日で巡ることもできる。コロナ5類移行後初の新年を迎える2024年の初詣で、「東京五社」制覇を目指すのはどうだろう。発売されたばかりの『東京たのしい社寺カタログ』から、それぞれの社寺を紹介したい。

都会のオアシス「明治神宮」
(渋谷区)

 新宿と渋谷の間に位置する明治神宮の創建は1920(大正9)年。1912(明治45)年に明治天皇が、1914(大正3)年に昭憲皇太后が崩御し、当時の国民の熱い願いを受けてこの地に誕生した。

 境内には緑豊かな明治神宮の杜が広がる。その広さはおよそ70万平方メートル、東京ドーム約15個分にもなる。古くからある森のようにも思われるが、実は人工林。全国から約10万本の献木を受けて作られたものだ。広大な境内を歩くだけで心癒され、都心にいることを忘れさせてくれる。

明治神宮の境内は約72ヘクタールと広大。明治天皇が正賢皇太后のために植えたとされる菖蒲田があり、6月には見事な花が咲く

 初詣の参拝者数が日本一の社寺としても知られ、昭憲皇太后が愛した花菖蒲が咲く御苑や、重要文化財である宝物殿のほか、ミュージアムなど見どころが点在。参拝後は苑内の散策も楽しみたい。

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