読売ジャイアンツとのコラボレーション企画「ももクロナイター」でスピードガン対決に挑戦した高城れに(2018年)

AKBグループとは対照的

 他グループのファンたちも驚くほどの穏やかな受け止めをみせるモノノフ(ももクロファン)たちだが、AKB48グループとの違いについて、前出のライターはこう述べる。

「ももクロは活動開始当初は入れ替わりがあったものの、安定的に活動して始めてからはメンバーの脱退があっても補充や増員がなく、10年以上ずっと同じメンバーで頑張ってきました。これは、メンバーを新陳代謝させることでファンをつなぎとめるAKBグループとは対照的です。メンバーが抜けるたびに、残ったメンバーがその穴を埋めるために表現の幅を広げたり、新たなスキルを身につけたりするももクロの姿に、ファンは心を動かされてきました。また、『プロレス』的な手法を取り入れつつ、その都度目標を立ててクリアを目指し、乗り越えるべき試練すら大きな成長物語に取り込んできました。路上ライブというファンと同じ目線のステージからスタートしたももクロは、ファンも彼女たちの物語の一部であると考えています。その一体感が、他のアイドルとの大きな違いではないでしょうか」

 離婚後のモノノフたちの反応をみても、メンバーや運営に対する信頼感が透けて見え、今後の活動にも不安がなさそうだ。他のアイドルではグループ存続にかかわるような出来事も、ももクロにとっては、メンバーやファンの絆を強める装置になっているのかもしれない。

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