エンゼルスのマイク・トラウト
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 このオフにエンゼルスからフリーエージェント(FA)となり、去就に注目が集まっていた大谷翔平は移籍先としてドジャースを選んだ。11年連続でプレーオフに進出しているチームとの契約は、エンゼルス在籍時から「勝利」を渇望していた大谷とって最もフィットしているチームと言えるだろう。

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 一方で大谷が去ったエンゼルスは完全に“再建”を決断しなければいけない状況となった。今年も前半戦こそ粘り強い戦いを続け、トレードの締め切り(8月1日)前までには上位に何とか食らいついていたが、8月以降に急降下。トレードで実績豊かなマイク・ムスタカス三塁手などを獲得し、2014年以来となるプレーオフ進出を必死に目指していたが、結果的に直近6シーズンで5度目となる地区4位(5チーム中)に終わった。

 そして、現段階でのエンゼルスの顔ぶれを見ると、先述の通り、今後数シーズンは勝ちを目指すというよりチームを立て直していく時期に来たのは明白だ。

 そこで気になるのが大谷とともに、長年チームの顔としてプレーしてきたマイク・トラウト外野手の扱いについて。

 現在32歳のトラウトはここ10年近く「メジャー最高の選手」と誰もが認めるスーパースター。シーズンMVPに3度輝くなど、その功績を挙げるときりがないほどだが、チームの勝利とはほぼ無縁だ。エンゼルスで2011年にデビュー以降、プレーオフに進出したのは一度のみ。世界一を目指すためにも大谷の残留を度々説得しているという報道もされたが、最終的にエンゼルスに“取り残される形”となった。

 本来ならチームの立て直しを迫られているエンゼルスは、このタイミングでトラウトをトレードに出して、有望な若手を見返りとして獲得するというのがセオリーである。だが、チームのペリー・ミナシアンGMは「トラウトがトレードされることは100%ありえない」とチームの顔の放出を否定。来季以降もトラウトはエンゼルスでプレーすると見られている。

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