12月8日に現役ドラフトも終わり、どの球団も退団する選手はある程度固まったと言える。残された補強としては新外国人選手の獲得、トレード、他球団を戦力外となった選手などが挙げられるが、中でも大きなプラスとなる可能性が高いのが、NPB球団を自由契約となった外国人選手だ。以前と比べて来日していきなり主力として活躍する選手が減っているだけに、日本の野球を知っている選手の“市場価値”は高まっている印象を受ける。そんな現時点で去就の決まっていない今年NPBでプレーしていた外国人選手について紹介したいと思う(所属は今シーズン)。
まず最大の注目選手といえばやはり2020年のサイ・ヤング賞投手であるバウアー(DeNA)になるだろう。来日1年目の今年はシーズン序盤こそ打ち込まれる試合もあったが、徐々に日本の野球に対応。19試合に登板して10勝4敗、防御率2.76というさすがの成績を残した。残留を強く希望しているDeNA以外にもソフトバンクが獲得に乗り出すという報道もあったが、現時点ではNPBに残るか、MLBに復帰するかも含めて不透明な状況となっている。もしNPBで1年間怪我なくプレーすることができれば今年以上の成績を残す可能性は高く、また本人も中4日での登板を希望していることもあって、投手陣に与えるプラスは相当大きなものとなる。そういう意味ではこのオフの最大の注目選手と言っても過言ではないだろう。
リリーフ投手ではエスコバー(DeNA)、ターリー(広島)、ペルドモ(ロッテ)の実績ある3人も自由契約となった。エスコバーは既にカブスと契約するという報道が出ており、ターリーもメジャー復帰を目指しているという情報があるが、今後注目を集めそうなのがペルドモだ。来日1年目の今年は53試合に登板して41ホールドをマークして最優秀中継ぎ投手のタイトルを獲得。右肩の違和感でクライマックス・シリーズに登板しなかったのは気がかりだが、状態さえ万全ならセットアッパーとして活躍できる可能性は高い。オリックスが獲得調査という報道が出ているが、他にも狙っている球団があっても全くおかしくはないだろう。他にも彼らほどの実績はないもののアンダーソン(広島)、クリスキー(西武)の2人も年齢的にまだ若く、NPBでのプレーを希望するのであれば面白い存在になりそうだ。