ドジャースへの移籍が決まった大谷翔平

 今オフにエンゼルスからフリーエージェント(FA)となっていた大谷翔平の去就がついに決まった。

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 様々な憶測が流れ、カナダが本拠地のブルージェイズが最も有利なのでは?という報道も出ていたが、最終的に当初から移籍先として有力視されていたドジャースと合意。10年総額7億ドル(約1040億円)という北米4大スポーツ史上最高となる契約額は世間の度肝を抜いた。

 これまでメジャー移籍後に6年間エンゼルスでプレーした大谷にとってドジャースは2チーム目となる。新天地ではどのようなキャリアを歩んでいくかも気になるところだが、今回はドジャースを取り巻く環境について触れてみたい。

 まず、大谷が重要視したと見られていた「勝ちたい」という意味では、現段階では最もその願望を満たしてくれるチームに移籍したと見ていいだろう。

 今季は所属するナ・リーグ西地区を制し、11年連続となるプレーオフに進出。地区シリーズで敗れたものの、豊富な資金力を生かした戦力はメジャーでも1、2を争う。来季についてはエース左腕だったクレイトン・カーショーがFAで去就が不透明で、2021年にリーグ最多の20勝を挙げたフリオ・ウリアスもDVの問題で不在の可能性があり、不安要素もある。

 とはいえ、先発陣を支えるリリーフ投手たちのチーム防御率は今季リーグ30チーム中で3位と安定している。また、今オフにメジャーに挑戦する山本由伸(オリックスからポスティング)にも触手を伸ばしていると報じられているように、先述の2人の不在を見据えて補強に動く可能性もあるだろう。

 そして、投手陣を援護する打線は超強力。本拠地は投手有利のドジャースタジアムだが、本塁打数、打点、OPSがリーグ2位と破壊力は抜群だ。ムーキー・ベッツ、フレディ・フリーマンなど殿堂入りの可能性もある2人を中心とした打線に大谷が加わることで、どんな“化学反応”があるか楽しみでもある。

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