次に大谷を迎えるドジャースのファンたちはどうだろうか。今年の本拠地球場(ドジャースタジアム)の観客数は、メジャーリーグトップの1試合平均47,371を記録するなど、大都市ロサンゼルスのチームだけにリーグ屈指のファン数を誇る。(観客数は『ESPN』調べ)
米メディア『NBCロサンゼルス』のウェブサイトが、各球団のファンの気質に触れた記事の中では、「生粋のドジャースファンは非常にフレンドリーであり、一方で極めて熱狂的で、勝利を求める」と10年間ドジャースを取材する記者に評されている。
また、米オンラインブックメーカー『BetOnline』が、各球団ファンのX(旧ツイッター)の投稿を分析したデータによると、ドジャースファンはチームが負けてストレスを感じた際には、その怒りが球団編成のトップ、監督などに加えて、スランプに陥っている選手に向く傾向があるという。補強にお金をかけている分、勝てない理由を「チームの誰か」に求めることが多いとのこと。大型契約で入団した選手が活躍できないケースではどの選手も批判の対象となるが、ドジャースは他のチームに比べてその傾向が強いというデータが出ているようだ。
ドジャースという名門に入ったことで、他球団ファンの大谷への見方も変わりそうだが、来シーズン以降、日本でも注目されそうなのが同地区ライバルであるジャイアンツファンの反応だ。ドジャースと同じくオフには移籍先の候補の一つと目されていたジャイアンツだが、そのファンたちのドジャースに対する“敵視”は凄いの一言だ。
19世紀から続く両球団のライバル関係は、日本でも有名なヤンキースとレッドソックスの“バチバチ感”に勝るとも劣らない。過去にはドジャースタジアムの駐車場でジャイアンツファンが襲撃に遭い、重傷を負うという痛ましい事件も発生したほどだ。
これまで野茂英雄を筆頭にドジャースに在籍してきた日本人選手は多いが、もろにジャイアンツファンの負の感情を受けてしまったのが斎藤隆。2007年当時ドジャースでプレーしていた斎藤は同年にジャイアンツの本拠地AT&Tパーク(現オラクル・パーク)で行われたオールスターに選出された。