2位と3位は楽天のリリーフを支えた内星龍と渡辺翔太がランクインした。内もオリックスの山下と同じ高校卒3年目で、昨年までは一軍での登板はなかったが、初の開幕一軍を勝ち取ると、1年間フル回転の活躍でブルペン陣を支える存在となった。150キロ前後のストレートと鋭く落ちるスプリットが武器で、190cmの長身ながら制球力も高い。来季は先発に挑戦すると見られるが、勝負できる球種を増やせるかが重要になりそうだ。ドラフト3位ルーキーの渡辺は開幕当初は二軍だったものの、6月に一軍昇格するといきなり8試合連続無失点を記録。7月以降は完全に勝ちパターンの一角に定着し、8勝1セーブ25ホールドという見事な数字を残した。約4カ月の間で51試合に登板しているところに、そのフル回転ぶりがよく分かるだろう。来季は松井裕樹に代わる抑え候補としてさらなる期待がかかる。
4位は野手で大きくブレイクした小郷裕哉(楽天)を選んだ。プロ2年目の2020年に31安打をマークして以降の2年間は成績を落としていたが、今シーズンは4月下旬からライトのレギュラーに定着。6月以降は主に3番打者を任され、惜しくも規定打席にはわずかに届かなかったもののシーズン100安打と10本塁打をクリアする飛躍のシーズンとなった。持ち味のスピードに加えてパワーがついたことが大きなプラス要因である。来季も中軸として打線を牽引する活躍に期待したい。
5位は驚きの飛躍を遂げた茶野篤政(オリックス)だ。育成ドラフト4位での入団ながらキャンプ、オープン戦で強烈にアピールしてシーズン開幕前に早くも支配下登録されると、開幕スタメンにも抜擢されてヒットを量産。夏場以降は疲れもあって成績を落としたが、74安打、7盗塁という成績を残した。来季は広島からフリーエージェント(FA)で西川龍馬が加入して外野のレギュラー争いは厳しさを増すが、持ち味のスピードを生かして定位置獲得を目指したい。