出雲4位、全日本3位の國學院大は、伊地知賢造(4年)、平林清澄(3年)、山本歩夢(3年)の3人が軸になるが、後村光星(仙台育英高卒)と吉田蔵之介(埼玉栄高卒)のルーキーにも期待が集まる。高校時代の都大路で1区9位と好走した後村は、全日本で1区を任されるとトップから7秒差の6位と好走。箱根では山下りの6区を希望しており、注目される。一方の吉田は、11月19日に行われた上尾シティハーフマラソンで全体9位(チーム2位)となる1時間2分29秒と好走して箱根のメンバー入りをアピール。音楽グループ「ケツメイシ」のリーダー大蔵を父に持つことで話題となっているが、箱根路で自らのランナーとしての実力を見せつけたいところだ。

 さらに注目なのが、順天堂大の吉岡大翔(佐久長聖高卒)である。高校時代に石田洸介(東洋大3年)、佐藤圭汰(駒澤大2年)が更新した5000mの高校記録を大幅更新(13分22秒99)。高校の先輩にあたる大迫傑とも並び称された才能を持つ逸材ランナーだ。だが、注目された大学駅伝デビューは“不発”。出雲では1区で出走するも途中で脇腹を抑えながらの走りで区間11位。続く全日本では三浦龍司(4年)からタスキを受けての3区を走ったが区間14位に沈んだ。本来ならば東京農業大の前田和摩とのスーパールーキー対決を期待したいところだが、そこから約2カ月間でどこまでコンディションを上げられるか。

 今春の箱根で総合2位となって名門復活を宣言した中央大には、実力派の1年生が多く揃う。柴田大地(洛南高卒)は高校時代のU20クロスカントリー世界大会で安原海晴を上回って日本人1位の実績を持ち、11月12日の宮古サーモン・ハーフマラソンでは1時間3分26秒で優勝。間違いなく世代トップのランナーだ。さらに本間颯(埼玉栄高卒)は全日本で5区を任されて区間5位と好走。伊藤春輝(川崎橘高卒)、鈴木耕太郎(國學院久我山高卒)も高校時代に実績を残しており、箱根で抜擢される可能性はある。

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他にも期待したいランナー!