
人生で「5回」死にかけた
その後、両親は離婚。母親は実家で暮らし、カウアンさんは16歳から都内で1人暮らしを始めた。
「16歳から、ドロドロの芸能界で足を引っ張られながら生きてきました。普通は腐りますよね。それでもこうしてやっているのは、お母さんの教えが生きているかもしれない。お母さんは意志の強い人だから、人がどう思うかよりも、自分がどう思うかを大切にしている人なんです」
これまで、決して順風満帆な人生ではなかった。27年間の人生のなかでは、何回も“死にかけた”ことがあったという。
「もう生きたくない、生きられないと思ったことが5回ありました。パニック障害になったり、いろいろと精神的に大変だったこともあります。5回のうちの1つが病気です。21歳のころ、クローン病という難病になったんです」
クローン病は、国が定めた「指定難病」の1つで、小腸や大腸が炎症を引き起こす病気。主に若年者に多くみられるというが、原因不明で患者数が少なく、治療法も確立していない。
「大腸が荒れて、下痢をしたり、吐いたり、出血したりという症状が出て、それが続くと、ガンのリスクが高まってしまいます。何を食べてもアレルギー反応を引き起し、点滴しかできない時期もありました。僕は本当はお酒が好きなんですけど、それ以来お酒をやめて、もう5年間飲んでないです。日常生活では、おなかがすいている状態を長くして、腸が回復する時間をつくってあげるようにしています。そうしたら、今はめちゃくちゃ健康的になって、病気になる前よりも元気なくらいです」